【有馬記念】
◎ウインキートス
○クロノジェネシス
▲エフフォーリア
☆シャドウディーヴァ
△ステラヴェローチェ
△ペルシアンナイト
△タイトルホルダー
→展開のイメージとしては、パンサラッサが単騎で逃げて、その後ろの集団にタイトルホルダーやエフフォーリア、クロノジェネシス、ディープボンドら人気各馬が隊列を作りそうな想定。これら人気馬がどのタイミングで動くのかで決まる印象です。早めに前を捕らえれば、直線で勝負をつけた後くらいから人気薄の差し馬が雪崩れ込んでくると考えており、いろいろな穴馬にもチャンスがあると思っています。仕掛けが遅くなれば、前の馬に有利になるようなイメージでしょうか。
昨年同様コロナウイルス感染拡大で非常に我慢を強いられる1年でしたが、中央競馬が休むことなく開催されたことに感謝したいですね。来年以降も幸せが訪れると信じて大レースを仕留めたいと思います。
1-1 ペルシアンナイト(牡7、C.デムーロ・池江泰寿)
→父;ハービンジャー 前走:チャレンジカップ 5番人気3着
最内枠はプラス。歳を重ねて交互のリズムとなっているが、G1では通用しなくなっていて相手レベルダウンで狙いたい馬になった印象。昨年はマイルチャンピオンシップからの異端臨戦だったが、今年は芝20のG3チャレンジカップ好走からの臨戦で昨年ほど好感は持てない。それでもC.デムーロ騎乗は魅力的。後ろで構えると思うので、じっくりと内で脚を溜めて最後どこまで来れるかどうか。秋の天皇賞でも上がり3Fは全体で2番目に速く、後ろすぎなければまだ直線だけでも輝けるタイミングはあるかもしれない。
1-2 パンサラッサ(牡4、菱田裕二・矢作芳人)
→父:ロードカナロア 前走:福島記念 5番人気1着
2走前のオクトーバーステークスから積極果敢に逃げて突如覚醒し、前走初重賞制覇を果たした上がり馬。前走完璧も今回は楽→苦の流れとなり単純にキツそう。今回も逃げてレースの主導権を握りたいタイプだろうが、ハナを切れても人気以上に連続好走している疲労ストレスはかなりあると思う。馬場悪化等の何かオプションがあれば一考だが、今回のような相手レベル大幅アップの流れで走れるほどの能力を証明しておらず苦戦か。
2-3 モズベッロ(牡5、池添謙一・森田直行)
→父:ディープブリランテ 前走:ジャパンカップ 16番人気13着
東京→中山替わりプラスに働くだろうが、さすがにリズムが悪く厳しい。今年の大阪杯と昨年の宝塚記念で馬券内に入ったときは重馬場のアシストがあり、ここが良馬場の場合は苦戦必至。
2-4 メロディーレーン(牝5、岩田望来・森田直行)
→父:オルフェーヴル 前走:古都ステークス 4番人気1着
内枠は悪くないし前走唯一の条件戦からの異端児で芝22-芝30-芝25のバウンド短縮臨戦。それでも最大の弱点である馬体の小ささを、この超G1級のレースでは他馬の圧力があまりにも強力でカバーし切れない。前が総崩れで雪崩れ込む中にはいるかもしれないので、その時は考えても良いかもしれない。
3-5 ディープボンド(牡4、和田竜二・大久保龍志)
→父:キズナ 前走:凱旋門賞 14着
少頭数のフォア賞逃げ切りで、多頭数替わりの凱旋門賞は大敗。典型的な楽→苦の流れでこれは致し方ない。今年も阪神大賞典と春の天皇賞では内容は良く、今回は休み明けでストレス疲労はなく軽い人気落ち、プレッシャーからも外れるタイミングとなった。世代レベルに疑問があるのは確かだが、十分走れる状況にはある。
3-6 ウインキートス(牝4、丹内祐次・宗像義忠)
→父:ゴールドシップ 前走:エリザベス女王杯 5番人気10着
一番面白いと思うタイプ。07年のマツリダゴッホのイメージ。メンバー随一の中山巧者の1頭で古馬混合G1は初挑戦となり鮮度はある。オープンクラスに上がってから交互質になっており、2走前のオールカマーはVラインを刻んでの2着好走、前走はストレス疲労を抱えており大敗。今回はストレス疲労を全て吐き出してからのタイミングとなり好走の番。
4-7 クロノジェネシス(牝5、C.ルメール・斉藤崇史)
→父:バゴ 前走:凱旋門賞 7着
グランプリ4連覇が掛かった現役最強ホースの1頭。これに勝つとあのグラスワンダーも成し得なかった大偉業を達成する。しかしもう鮮度はない。それでも馬体的には休み明けでリフレッシュ、疲労ストレスはほぼない状況なので力を出せるタイミングにはある。海外遠征明けでも結果は残しており、大きくは崩れにくい臨戦にはなっていそう。無理して嫌わなくても良い。
4-8 ユーキャンスマイル(牡6、藤岡佑介・友道康夫)
→父:キングカメハメハ 前走;ジャパンカップ 14番人気12着
モズベッロ同様に近走のリズムが悪く、メンバーが揃ったこの舞台では厳しいか。狙うなら阪神大賞典で好走歴があるように距離延長臨戦で相手レベルダウンのタイミングがベスト。
5-9 ステラヴェローチェ(牡3、M.デムーロ・須貝尚介)
→父:バゴ 前走:菊花賞 2番人気4着
昨年暮れの朝日杯フューチュリティステークス2着を皮切りに今年の牡馬クラシック皆勤。前走は人気を背負って4着と凡走。クラシック無冠ながらそれなりに走っていて、過去のブラストワンピースやシルクジャスティスとダブる。同馬は皐月賞からの400m延長の日本ダービーで位置取りを下げる逆ショックながら3着に激走したところを見るとある程度の能力はあると見たい。今回ストレス疲労はないが、3番人気と世間的にはしっかり見られている。このプレッシャーがどうか。
5-10 エフフォーリア(牡3、横山武史・鹿戸雄一)
→父:エピファネイア 前走:天皇賞(秋) 3番人気1着
この秋は僅かに1戦のみ。今秋休み明けの秋の天皇賞では、鮮やかにグランアレグリアとコントレイルに勝利したが、3番人気と軽い人気落ちもあり激走した疲労ストレスは相当残ったはず。天皇賞が仕上げのピークならさすがにそれ以上はなさそうだが、それでも間隔は適度に取られており切るのは少し早計。やや速く流れる想定のため、先行するエフフォーリアには厳しい展開もあり得るが、それを乗り越えてきたら最強馬クラスになる。
6-11 アリストテレス(牡4、武豊・音無秀孝)
→父:エピファネイア 前走:ジャパンカップ 4番人気9着
菊花賞はG1初挑戦の鮮度あり、AJCCは相手レベルダウンで好走したが、それ以降均衡気味。リフレッシュした京都大賞典もマカヒキを捉え切れず人気で凡走しリズムが戻り切らない。やはり昨年の菊花賞でコントレイル同様生命ストックを使い果たしてしまった感があり、相手レベルダウンの臨戦で狙うべき馬。
6-12 シャドウディーヴァ(牝5、横山典弘・斎藤誠)
→父:ハーツクライ 前走:ジャパンカップ 11番人気9着
2走前の府中牝馬ステークスは延長臨戦にも関わらず、後ろへの位置取り逆ショックで豪快に差し切り勝ち。ジャパンカップはその反動もあってか敗れているが、内容的にはしっかりと前で走っており悪くはない。人気以上に走った分今回も疲労ストレスは多少抱えていると思われる。このタイミングで距離延長の有馬記念、展開予想でやや速い流れとなるタイミングで前に行くとその時点で直線ではもうキツいだろう。ただ後ろに控えたら、直線で人気馬が前を一掃した最後のタイミングでハマれば追い込んで来られる可能性は残しているいと考えられる。
7-13 アカイイト(牝4、幸英明・中竹和也)
→父:キズナ 前走:エリザベス女王杯 10番人気1着
前走は初G1戦で十分な鮮度を活かして勝ち切った。参加していた人気のディープインパクト産駒が揃って大敗したレース質に乗れたのも大きかった。今回は疲労ストレスを抱えての臨戦では明らかに楽→苦のタイミング。普通に考えて反動が出るタイミングとみたい。
7-14 アサマノイタズラ(牡3、田辺裕信・手塚貴久)
→父:ヴィクトワールピサ 前走:菊花賞 5番人気9着
中山替わりはプラスに働きそうで鮮度もある。菊花賞大敗はセントライト記念激走の反動で仕方ない面もあったと思う。今回はストレス疲労はなくプレッシャーも前走ほどはなく好転するタイミング。ただG1になるとどうしても一歩足りない印象。Vラインや先行活性化など買いたいオプションがあればまだしも、前走は最後方追走の着付け競馬で見せ場なし。よくて紐までか。
8-15 キセキ(牡7、松山弘平・辻野泰之)
→父:ルーラーシップ 前走:ジャパンカップ 7番人気10着
痛恨の大外枠。既に鮮度もなく体力のみでなんとか走っている状況。4歳から6歳までの良い前向きさも今は見えてこないので、特殊馬場等になればもしかしたら甦る可能性もあるにはあるが、今回は期待薄。パンサラッサの単騎逃げに対してこの馬がどこかで捲って仕掛けてレースを動かすことは十分あり得るが、その場合最後まで先頭でいることは少し厳しいか。
8-16 タイトルホルダー(牡3、横山和生・栗田徹)
→父:ドゥラメンテ 前走:菊花賞 4番人気1着
本年の菊花賞馬の有馬記念直行臨戦は買いたくなる臨戦ではあるが、乗り替わりと大外枠が懸念材料。逃げて菊花賞を勝ったのが鞍上の父・典弘が騎乗したセイウンスカイ以来23年ぶり。セイウンスカイは皐月賞と菊花賞の2冠馬で日本ダービーも4着と能力は証明していたが、直行した有馬記念では菊花賞で馬体を絞って激走した分の反動もあってか4着に沈んだ。一方のこちらは弥生賞勝ちで皐月賞2着も日本ダービーは6着と苦戦。セイウンスカイとの比較でクラシックの実績的にもセイウンスカイより上に来ることは少々考えにくい。また菊花賞は逃げられなかった逃げ馬にも該当しており、やるべきことを鮮やかにやり切ったが、今回は楽→苦の流れ。